ただ、1つ理解が難しいのが現在完了形です。今回は現在完了形の覚えないといけない1つのルールをご紹介します。
現在完了形のルール:時間に幅があり、必ず現在を含んでいる
色々な人が難しい説明していますが、現在完了形の絶対的なルールは時間に幅があり、必ず現在を含んでいるということです。なぜ分かりづらいかと言うと、日本語にはない時制だからです。時間に幅があるというはどこかはっきりした一点の時間を指すことはできないということです。「一点を指すことはできず、必ず現在を含んでいる」というのはイメージ的には下記のイメージのような感じです。
※p.p.は過去分詞のpast participleの略です。
これが現在完了形のイメージです。どこかの過去の時点(例えば3時間前、昨日、先週、先月、去年)から(これが時間の幅)、現在を含んでいる時制です。
よく「現在完了形は動作の完了、継続、経験を表す」とか言っていますが、これだけでは意味が分からなくないですか?しかし、時間に幅があり、必ず現在を含んでいるという根本を理解しているとこの説明も分かってきます。
現在完了形の動作の完了
これは現在のXの時点で何かの行動を終えているかどうか?ということです。現在時点と言っているので、現在完了形を使えます。常に「今の時点で」と言ってみると分かりやすいでしょう。Have you eaten lunch yet?
((今の時点で)もう昼食を食べましたか?)
動作の完了の場合はyetやalreadyなどと一緒に使われることが多いです。
現在完了形の継続
継続も表現することができますが、いつ始めているかは問題ではなく、何度も言いますが大事なのは時間に幅があり、必ず現在を含んでいるということは変わりありません。現在を含んでいるので、いつからか始めたことが現在も続いている時に使えます。I have been studying English for ten years.
((今の時点で)英語を10年勉強しています)
継続の場合はforやsinceなどと一緒に使われることが多いです。
現在完了形と現在完了進行形の違い
I have been studying English for ten yearsは現在完了進行形です。現在完了形と現在完了進行形の違いは何って思った人もいるかもしれませんが、これは今の時点で続けているか、今の時点でもう完了しているかです。例えば1) He has been painting his room.
2) He has painted his room.
この2つの違いは、
1)今の時点でもまだ続けている(壁塗りの途中のようなイメージ)
2)今の時点でもう終わっているイメージです。
要するに現在完了形におなじみの現在進行形(〜ing)の意味が加わったと考えれば分かりやすいと思います。
ただし、これにも気をつけなればならないことがあって、状態を表す動詞はingにならないので注意です。例えばknowです。この辺も英語を学び続ければ感覚的に分かってくると思います(このかたちは聞いたことないと気づくはずです)。
I have known him since 2010.
(2010年から彼を知っています)
現在完了形の経験
これもXの今時点で経験ある?って聞いているだけです。いつ経験したとか、何回経験したとかは関係ありません。重要なのは「現時点」で経験あるかないかです。Have you ever been to New York?
((今の時点で)ニューヨークに行ったことありますか?)
過去完了形、未来完了形も基本は現在完了形と同じ
過去完了形、未来完了形なども過去のある時点、未来のある時点を含んでそれまでに完了したか、経験したか?です。この考えがあればそれほど難しくはないと思います。現在完了形の動作の完了、継続、経験の使い分けが難しい場合
原理は理解してもとっさに使い分けるのは難しい人もいるでしょう。経験上ですが、正直「完了、継続、経験」の細かいことを意識しなくても、何度も言うように「時間に幅があり」「現在を軸に」話をしているときは大体使えます。話して使ってみると感覚的に分かってきます。「時間に幅があり、必ず現在を含んでいる」さえ外さなければいちいちこれはこうだから、、と考える必要はないですね。
現在完了のまとめ
今回の話を理解すれば以下の2つの文章の違いが分かると思います。1) My laptop was broken.
2) My laptop has been broken.
1)は「パソコンが壊れた」という過去の事実を伝えているだけです。そのパソコンが今使えるかどうかは不明です。
2)は「パソコンが壊れた」という過去の事実があって、その壊れた状態が今も続いている(今も使えない)ことを伝えています。