リスニングで意味が分かる仕組み
リスニングのプロセスはざっくり言うと、誰かの声を聞いて頭で理解できるまでがリスニングです。結構な人が勘違いをしていますが、リスニングは音を聞き取るだけではありません。聞いた音を英単語と結びつける必要があります。つまり、リスニングは英単語もしくは英語表現が分かっていないと一生できません。これは日本語でも同じことです。「傘」という日本語を知らない人が「かさ」という音だけを聞き取れても、意味を理解できません。リスニングはこのように英単語とその英単語の発音を瞬時に結びつけるもしくは知っている必要があるのです。
音声と結び付けて英単語を学ぶことは必須です。たまに「英単語の暗記は不要」と言っている学習法がありますが、英語が第二言語である以上はある程度の暗記は必要です。
何かをしならが同時にリスニングの聞き流しは効果があるのか?
私の経験談ですが、結論から言うとあまり効果がありませんでした。何かをしながら聞き流しって時間の効率が良さそうですが、ほぼほぼ身に付かないと思います。といいますかこれが出来てたら誰も苦労しないですね。これは日本語を聞きながら他のことを考えてみて下さい。日本語ですら聞き流しは頭の中に入ってこないです。
30分何かのついでに聞き流しするぐらいなら、5分の集中リスニングの方が効果があるでしょう。
リスニングの教材は自分にとって簡単なものを選ぶべき
リスニングの挫折ポイントは、おそらく意味が分からないことを長時間聞いていることだと思います。4技能(リスニング、リーディング、ライディング、スピーキング)の中で向上にかかる時間が一番かかる技能だと思います。だから挫折します。なので、リスニングの一番のポイントは続けられる優しい英語から始めるのが良いと思います。教材はいろいろありますが、いくつか例をあげると
VOA(アプリもあります)
Learn English with EnglishClass101.com
これらのチャンネルははっきり、ゆっくり、難しい単語なしに話してくれているので最初の教材として良いと思います。これでも難しい方は2-3歳対象の絵本音読のような物でも良いと思います。とにかくどのレベルなら続けられるか、どうやったら続けられるかを考えてみましょう。
ただ、ここでも一つ言っておくと、VOAを理解できるようになっても、まだ会話やテレビの内容は理解できないのが現実です。なぜならスピードが全然違う、速いスピードで話すと単語と単語の間音が変わるからです。
これは日本語でも起きていることなので何も不思議ではありません。しかし、VOAなどを理解できないとこのスピードも難しいと思うので、段々と地道にやっていくべきだと思います。ここは踏ん張りどころです。
リスニングの内容や分野を決めるべき
上記の自分にとって簡単なものを選ぶのと同じぐらい大事なのが、リスニングの内容や分野を決めることです。日本人であればほとんどの人が日本語が堪能なはずですが、例えばエンジニアでない日本人がエンジニアのミーティングで話されている日本語を理解できるでしょうか?おそらく専門用語やシステムの話をされて理解ができないと思います。ここからわかるように、いくらその言語に精通していても、自分が経験したことがない全く違う分野の話をされたら、かなり厳しいはずです。
ましてや英語でリスニングを訓練する場合は尚更です。リスニングをする場合は、自分の生活スタイルや仕事などを考えて、実際に関わりがある分野を選択することをおすすめします。
リスニングは毎日やるべきか?
結論やるべきです。週末3時間やるぐらいなら毎日30分の方が良いです。人間は基本的に覚えたものの大半を忘れるからです。そして週末に先延ばしでやろうとするとほとんどのケースで面倒臭くなるのでやらなくなるからです。あとでではなく、できるなら今やりましょう。またモチベーションに左右されないように習慣化や仕組み化出来たら最高です。モチベーションが云々と言っている間は難しいでしょう。
英語の歌でリスニングをすることは効果があるのか?
これも個人的な経験ですが、効果なさそうと思ってやりませんでした。その理由は歌は心情などを歌うことが多かったり、歌手のバックグラウンドが大きく影響していることもあるので、単純に意味が分かりませんでした。文法的にもめちゃくちゃなこともありますし、リズムに合わせるので普段の会話とも結構違います。歌が好きな方は歌でも良いと思いますが、少なくとも私は合いませんでした。ちなみに私がリスニングで難しいと思っていることを3つ挙げると、実生活とかけ離れた映画、電話そして歌です。実は正直な話、私も歌はあまり理解できません。スクリプトがあってよく意味を考えたりすれば別ですが、、、私の経験だとそれくらい難しいです。
スピーキングはリスニングの助けになる
スピーキングでアウトプットしていると英語を組み立てる力が自然と上がるので、リスニング能力に良い影響を与えるでしょう。ある程度相手が言いそうなことを予測できたり、決まった英語構文的なかたちなどを知っておくのもリスニングの助けになります。それと上記で(リスニングの難しいこと3つで)、電話と書いてあるのですが、人の顔を見て行うリスニングと電話のように声だけで行うリスニングのレベルが全く違うので(もちろん顔を見てのリスニングの方が圧倒的に簡単です)、そういった点でも同時に相手の話を聞くことになるスピーキングの訓練は良いかもしれません。
相手の言っていることが分からない場合
相手の言っていることについていけず、理解できなかった場合は、正直に「分からないからもう一度言ってください」「分からないので、もう少しゆっくり話してもらえますか?」と言いましょう。ここでカッコつけて分かったふりをする人や聞き返すのが恥だと思っているプライドが高い人、馬鹿にされると思ってビビっている人は英語が伸びません。
分からないことに当たって、一般的にいう失敗や恥(とは私は思わないですが)をかいて、出来るのが英語です。ここで無反応だとリスニング力を含め英語力向上はおそらく難しいです。
理想は今聞き取ったことを相手に確認することができると良いですね。それくらい堂々としましょう。一度で分からなくても何度でも聞いて、耳と頭で理解することがリスニングでは大切です。
リスニングは3ヶ月は辛抱しよう
リスニングの向上を期待するなら、1日3時間ぐらいのペースで3ヶ月は辛抱しないと難しいかなと思っています。今の状態のリスニングのレベルや英単語のレベルなどにもよりますが。いつまでもリスニングができないのは何を言っているのか分からないことを3ヶ月続けられる人がほとんどいないからです。そして3ヶ月後また次のレベルで分からないことが出てきます。何でもそうですがやり抜く能力や続けられる能力はかなり大事ですが、英語も例外ではありません。それくらいの覚悟を持って英語を学びましょう。
私の経験則のリスニングのまとめ
- リスニングは音だけではなく英単語と音が紐づいて成立するので、英単語も一緒に勉強するべき- 聞き流すぐらいなら5分集中して聞く
- 自分が簡単だと思う教材で続ける
- リスニングの内容や分野を決めるべき
- 週末まとめて勉強するなら毎日こまめに勉強をするべき
- スピーキングも同時に訓練すると効果的
- 相手が言っていることが分からなくても堂々とする、そして自分の理解を伝える
- 最低3ヶ月ぐらいは続ける