今回は感覚上ちょっとだけ違和感のある話になるかもしれませんが、「あなた」ではないyouの意味を紹介します。
良く使われるyouの意味は実は2つある
いきなりですが、問題です。下記の2つの例文のyouの違いは何でしょうか?What time do you usually get up?
Do you have to be quiet here?
まずWhat time do you usually get up?ですが、例えば私が今これを読んでいる読者さんに質問した場合、このyouは誰を指していますか?答えは読者さんですね。これは簡単です。
問題はDo you have to be quiet here?です。例えば、あまり大声で話せないような場所にいたとしましょう。この例文のyouが「あなた」という意味だとして、もしあなたがこれを誰かに言われたらどう思いますか?
「え?俺だけじゃなくて、お前も(静かにしないといけない)だろ?」
って思いませんか?そうなんです。この例文のyouを「あなた」としてしまうとちょっとイラッとする質問になってしまいます。しかしこの質問は喧嘩を売っているわけではなく、実はyouは「あなた」を指していません。
じゃあ誰を指しているのかというと、このyouは話し手も含めた「世間一般の人全般」を指しています。あなたを特定しているわけではないのです。これを知っていれば、なぜDo you have to be quiet here?と言われたときにyouが使われていたのかが分かります。
youが世間一般の人たちを指す時は、決め事やルールなど全員守らなければならない何かがある場合や、誰にでも当てはまるようなこと(例えば、年齢を重ねると、ほとんどの人間は〜になるとか)について話すときなどが多いです。
このyouの感覚は日本人にはちょっと違和感あるなと思う時があって、日本語は主語を省くことができます。例えば上記の例では「ここでは静かにしなきゃいけない?」と言えます。状況から主語は「全員」と明らかに分かるので、主語を省略していますが、英語では基本的に主語・動詞がない文章がないので、youが世間一般の人を指すことがあると聞いたことがあります。
参考にしてみてください。